心因性嘔吐
器質的病変によらない、機能的・心理的機序によって生じる嘔吐で、神経性嘔吐とも言います。
周期性嘔吐症は2~6歳で多くみられますが、心因性嘔吐は、この年齢以降に反復性の嘔吐発作が出現し、器質的疾患やアセトン尿を認めません。不快な光景や臭気などの刺激に対する反射性の嘔吐や、不安・緊張に伴う嘔吐、受け入れ難い現実場面を無意識的に回避しようとする転換ヒステリー性の嘔吐など、種々のケースが含まれます。
嘔吐は、数分から数十分間隔で激しく反復する嘔吐が数日間持続し、間欠期には無症状であるものが多く、その他、食後に嘔吐することが習慣化しているもの、手を使って自己誘発的に嘔吐するもの、食事とは無関係に嘔吐するものなど、多彩な症状がみられます。