いじめとは?
いじめ(苛め、虐め)とは、立場の弱い個人に対して、精神的にあるいは肉体的に苦痛を与える行為である嫌がらせが一時的もしくは継続的に行われている状況です。たとえ、苛めているつもりがなくても、抵抗する手段をもたない相手が、自分の行為によって苦痛を感じれば、それは広義のいじめとなります。 最近は物を隠す(いたずらする)、交換日記で悪口を書くなどといった「心に対するいじめ」も注目されています。シカトなどは陰湿かつ水面下で行われることから、教師や周囲が気づかないうちに深刻な事態ということになりることが多いです。 いじめられる側には全く責任はありません。たとえもし仮に、いじめられる側に何らかの発達障害などがあっても、その行動そのものが正当化されることは決してありません。
「ふざけてやった。」「いじめでなく、ゲームを一緒にやった。」「本人も嫌がっていない。」というのは、まったくの身勝手な理由であり、いじめを容認することになります。被害者がいじめやリンチを否定するのは、報復が怖いからであり、否定すらできないくらい追い詰めれれている状況にあるからです。
学校での対応について
①教師の「お前はダメだ」といった否定的なイメージがいじめのきっかけになります。
②いじめっ子を非難した見せしめの体罰は逆効果になり、いじめが陰湿で執拗に繰り返されるなど増幅させることになります。
③教師は児童・生徒の成育歴を含めて理解し、「いじめられっ子に欠陥がある」といった考えから脱却しなければなりません。
④教師や保護者がいじめの実態を評論家的に解釈するのでなく、いじめられている子の苦痛を理解し、いじめる子の問題を解明することが重要です。
⑤いじめの被害者と加害者双方の親たちが、教師の前で議論を戦わせて、教師や医師に裁定を迫り、お互いが理解せず協力もしないのは、いじめを解決することにならず、無意味な行動です。
子供たちへのかかわり方
①虐待、体罰、非行の事を教師や保護者が隠蔽せずに、必要に応じて教育委員会、児童相談所、警察署などに相談する。
②子供たち自身に考えさせ、話し合わせ、教師がよいリーダーとなって指導する。いじめの現場で、観衆や傍観者はいじめを許容し、強化している事実をロールプレーなどで気づかせる。