小乳房症
乳房の大きさには著しい個人差があります。小乳房症には、①他に身体的異常が認められず、全身的な発育は普通であるにも拘らず乳房のみ著しく発育の悪い小乳房症と、②全身的な発育障害たとえば、性的小児症、性腺発育障害、侏儒症、あるいは小児期における性腺の完全摘除などの全身的疾患の部分症状として発現する小乳房症、があります。②は厳密な意味での「小乳房症」ではありません。
また、左右乳房の大きさの違いが顕著である女性は、本来の小乳房症よりも数は多く存在します。思春期前期に認められる左右不対称の乳房は、発育が完成する時期には一般に多くは消滅します。
本症の患者さんは思春期以降に自覚し、精神的な苦痛やストレスを感じます。
外科的治療としては、成人に達した以降に美容整形外科での乳房形成術(豊胸術)などがあります。また、内科的治療としてはホルモン療法(内服薬)があり、思春期に精神的なストレスを感じている女児(中学生・高校生)に有効なことがあります。
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