低身長・背を伸ばす・背が伸びる・成長ホルモン // みらいクリニック(スマホ版)

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み ら い ク リ ニ ッ ク
小児科を中心とした地域医療と
思春期医療のクリニックです
(一般内科外来もあります)

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(水曜日は、午後休診です)

成長を調節するホルモン


 子どもの成長に欠かせないホルモンは、成長ホルモンと甲状腺ホルモン、そして性ホルモンがあります。このうち、成長ホルモンは、脳下垂体から分泌され、主に肝臓に働きかけて骨の成長に不可欠なソマトメジンCと呼ばれる物質を作らせ、身長を伸ばす重要な働きをしています。甲状腺ホルモンにも骨を成長させる働きがあるため、これらのホルモンが不足すると、身長の伸びが低下します。これに対し、性ホルモンは、思春期の急激な身長の伸びと関係し、骨を成熟させる働きをしています。

成長ホルモン

 成長ホルモンは脳下垂体から分泌されるホルモンで、肝臓や軟骨組織に働いてIGF-Ⅰを合成します。このIGF-Ⅰが軟骨細胞を増して骨を縦軸方向に伸ばすと同時に、筋肉や皮下脂肪など、色々な臓器に働いて身体全体を大きくします。
 成長ホルモンが正常に分泌されることで、IGF-Ⅰの分泌も促進され、身長が伸びます。4歳以降から思春期が訪れるまでの成長には、成長ホルモンが大きく関与しており、この時期に成長ホルモンが不足すると、身長の伸びが悪くなります。
 骨や筋肉はタンパク質で作られていますが、このタンパク質から筋肉などを作るのに、成長ホルモンは重要な役割を担っています。また、深い眠りは成長ホルモンの分泌を促進させることが知られています。十分な睡眠は、成長ホルモン分泌にとても大切です。肉や魚、卵、豆腐、乳製品などをバランスよく食べることも成長には大切です。
 日内変動があり、起床覚醒時に最も低く、その後漸増して夕方にピークを作り、入眠後1~3時間で再度ピークを示します。食事の影響が大きく、食後低下した後3~4時間後に前値より高いrebound現象を示します。運動・その他のストレスでも増加することから採血は、早朝空腹安静時が望ましい。

ソマトメジンC(IGF-Ⅰ)

 成長ホルモン依存性の成長因子で「、種々の組織で産生され、成長促進作用、インスリン様作用、細胞の増殖・分化、など多様な作用を示します。血中のIGF-Ⅰは大部分が肝臓によって作られたものです。男女とも思春期の成長スパート(男児13歳・女児11歳)にIGF-Ⅰのピークが一致します。
 日内変動はありません。栄養状態の影響を受け、栄養失調状態では低く、肥満児では成長ホルモンの分泌は低いにもかかわらず正常または高めです。成長ホルモン分泌の正常な低身長児は、食が細い子が多く、低めです。

甲状腺ホルモン

 甲状腺とは、喉の前側にある内分泌腺で、脳下垂体が分泌する甲状腺刺激ホルモンの刺激を受けて甲状腺ホルモンを分泌します。
 甲状腺ホルモンは、全身のほとんどの細胞に作用するホルモンで、骨の成長を助ける働きをします。同時に成長ホルモンの分泌を正常にしたり、身体を活発にする働きを持っています。

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