低身長・二次性徴・性ホルモン・思春期内科 // みらいクリニック(スマホ版)

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み ら い ク リ ニ ッ ク
小児科を中心とした地域医療と
思春期医療のクリニックです
(一般内科外来もあります)

休診日:木曜日・日曜日・祝日他
(水曜日は、午後休診です)

性分化の異常

Turner症候群

 低身長、翼状頸、外反肘を3主徴とし、性染色体はXO(45,XO)を基本とした性染色質を欠いた疾患です。外見は女性で子宮、膣、外性器は女性型です。性腺は無形成ないし低形成、性腺の分化発育が障害され、思春期の性ホルモン分泌が起こらないので第二次性徴は欠如します。新生児(女児)に1000~1500出産に1人の割合で認められます。
 低身長女児で首が短く、翼状頸、外反肘が本症に特徴的な症状です。外陰部は小児様で陰毛、腋毛を欠くことが多く、子宮の発育は極めて悪く、付属器は触れません。乳房の発達も悪い。知能はほぼ正常で、骨年齢は正常かやや遅れており、肘関節異常の他脊柱奇形を伴うこともあります。

Klinefelter症候群

 X染色体の過剰に起因し、47XXYが最も多くみられます。表現型は男性でありながら女性化乳房、睾丸の発育不全、無精子をともなう症候群です。
 外陰部の形態は出生時より男性型で、性の判定を間違えることはありませんが、思春期以降に女性化乳房(約50%)を呈するのが特徴です。内外性器は発育不良で、睾丸は思春期を迎えても発育せずに委縮したままです。一方、陰茎、恥毛、腋毛の発育はほぼ正常です。一般に長身で細身型が多く、知能障害を伴うことが多く、無精子症を合併します。

真性半陰陽

 卵巣と精巣を有するもので、外陰は両性的、男性型ですが、一般に内性器は精巣、卵巣の存在の有無に依存しています。停留睾丸、尿道下裂を合併することがあります。

女性半陰陽

 性染色体はXX、性腺は卵巣でWolff管は退行し、Muller管の発達により内性器は女性型に発育分化しますが、外陰部は何らかのアンドロゲンの影響を受けて男性型を呈します。

先天性副腎性器症候群(女性半陰陽)

 性染色体はXXで、卵巣、子宮、卵管など女性型内性器を有しますが、外陰部は生下時より副腎性アンドロゲンの影響により男性化を呈します。
 外陰部は生下時に陰核の肥大のみの軽症なケースや尿道下裂を伴い性別判定困難なケースなど様々ですが、胎生期よりのアンドロゲン分泌は進行性で第二次性徴時期より以前に多毛、ニキビなどの早熟現象を示します。男性化兆候の他に早期骨端線閉鎖による低身長、無月経など種々の症状が出現します。

男性半陰陽

 生殖器の男性化は、精巣で生成されるテストステロンと抗Muller管ホルモンの作用により起こります。テストステロンはWolff管と外性器の発生を、抗Muller管ホルモンはMuller管の退縮を促します。一般にテストステロンの作用発現には、①精巣でのテストステロンの生成、②標的細胞内でのジヒドロテストステロンへの変換、③テストステロンのアンドロゲンレセプターへの結合による情報伝達、のいずれかが障害されても十分なアンドロゲン作用を発現することができません。①~③のいずれかの障害により、外性器が女性化した病態です。

精巣女性化症候群(男性半陰陽)

 性染色体は46,XYで、性腺は両側とも精巣であり、テストステロンは分泌しているが、アンドロゲンレセプターの欠損あるいは異常により、その男性化作用は発現されずに表現型が女性型となります。生下時より外性器は正常な女性型で、家族性に発生することが認められています。
 表現型は正常女性と変わりませんが、思春期まで気付かずに経過することが多く、乳房の発育は悪く、恥毛、腋毛も極めて少ないようです。外性器の発達は悪く、膣は短く盲端に終わり、子宮、卵管、卵巣は欠如し、精巣が腹腔もしくは鼠経管内に存在します。

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