伝染性紅斑(リンゴ病)
伝染性紅斑(リンゴ病)とは?
顔面の蝶形紅斑と四肢のレース模様の紅斑を主徴とする急性ウィルス性発疹症です。両頬がリンゴの様に紅くなることから「リンゴ病」といいます。
症状は?
感染後7~14日頃に、発疹に先だって37~38℃台の発熱、咳き、鼻汁、咽頭痛などを認めることがあります。伝染力はこの時期に最も強い。感染後約17日で両頬に鮮明な紅斑が出現しますが、鼻部はおかされない為いわゆる蝶形紅斑となり、時に網目状となります。一度消失した後も日光や精神的ストレスにより再燃することがあります。
顔面の紅斑とほぼ同時、あるいは1~2日遅れて四肢に紅斑が出現し、次第に融合します。数日後に紅斑の中心から退色するため、レース模様の紅斑となります。約半数でカユミを訴えます。
紅斑が出現する頃には、伝染力は失われていますが、紅斑が目立たなくなるまで学校を休ませる場合が多い。
合併症は?
①関節痛・関節炎:成人に多い。2週間ほどで自然に消退します。
②出血性発疹:血小板減少を伴うものと、伴わないものがあります。
③脳炎:発疹より少し早い時期に、一過性に脳炎症状を呈することがあります。
④胎児への影響:流産あるいは胎児水腫が起こることがあります。
治療は?
全身状態は良く、自然に治りますが、カユミが強い場合はカユミ止めを内服する。
家庭で気を付ける事
①食事:いつもの通りで構いません。
②入浴:熱い風呂に長くはいると紅斑が強くなったり、長びくことがあります。
③運動:運動で体が熱くなったり日光に長くあたると、紅斑が強くなったり、長びくことがあります。
こんな時はもう一度診察を
①カユミが強くなった時。
②元気がなくなってきた時。
③高い熱がでた時。