アデノウィルス感染症
アデノウィルス感染症とは?
アデノウィルスとは、「かぜ症候群」の原因の一つで、比較的多く認められるウィルスです。 主に乳幼児から学童・生徒などの間に多く、夏に多い疾患です。潜伏期間は5~7日間で、比較的長いのが特徴です。 夏場に流行する「プール熱(咽頭結膜熱)」の原因ウィルスです。しかし、実際はプールの水を感染経路とする感染以外に、飛沫感染や接触感染などによっても広く感染する強い感染力があります。
症状は?
①咽頭炎・扁桃炎:喉に違和感があり、咽頭が赤くなって痛くなったり、扁桃に白っぽい膿のようなものが付いたりします。
②結膜炎:眼脂(目ヤニ)、充血など。
③高熱:39℃以上(40℃を超える場合もあります)の高い熱が続きますが、通常5日前後で治ります。
④その他:急性呼吸器感染症、胃腸炎、出血性膀胱炎、流行性角結膜炎など。
治療は?
特に特効薬はありません。普通の「かぜ」と同じように、「安静」と「水分補給」が重要です。熱が高い時には解熱剤を使用しましょう。感染の原因となるので、タオルの共有は止めましょう。
家庭で気を付ける事
①高熱:何日も高い熱が続くので、解熱剤を上手に使い、涼しい服装をさせ、風通しのよい部屋で寝かせましょう。
②食事:のどが痛く熱も高いので食欲がないのはしかたありません。プリンやゼリー、アイスクリーム、さましたおじや、豆腐、グラタンなど食べやすいものを与えましょう。
③水分:水分は十分に与えて下さい。麦茶やイオン飲料、味噌汁、ポタージュスープなどを与えましょう。
④入浴:熱が高い時や元気がない時は止めましょう。こまめに体を拭いてあげて下さい。
登園・登校は?
感染力が強いので、熱が下がり、症状がなくなっても2日程度は休み、人の多い所への外出は控えましょう。
こんな時はもう一度診察を
①のどが痛く水分をあまり飲まない時。
②元気がなくぐったりしている時。
③高い熱が3日以上続く時。